2014年10月22日水曜日

大人の仕事



一見無駄なところにいかにお金をかけられるかがその文明の豊かさを決めるというのは,確か椎名高志先生が言ってたんだったかなあ。はっきりとは覚えていないけど,この考えに完全に同意します。

これは別にエンターテイメントに限った話ではないです。いまの自分の職業生活にあてはめて言うなら,大学だってそう。私の考えでは,大学は「何の役に立つか」は二の次として,そこで学生が「遊べる」場であるべきです。

ここでいう「遊び」は,いろいろな意味を含みます。難解な本にチャレンジすることも,研究に打ち込むことも,クラブ活動に熱中することも,友達とくだらないおしゃべりに夢中になることも,一人でテレビゲームばかりプレイすることも,(当時の私はろくにできませんでしたが)異性とデートに興じることも,すべてここでいう「遊び」です。

遊びはクリエイティビティの源ですが,必ずクリエイティブになれるということを保証するものではありません。遊びを通してクリエイティブになれるかもしれませんし,なれないかもしれません。そもそも,クリエイティブになることを目的に据えた途端に,それは遊びではなくなります。しかし,「遊びがないとクリエイティブになれない」のは確実のようです。

そして,それが可能となるようにするのが,私たち大人の仕事です。私の考えでは,一見くだらないこと,何の役にも立たないような,どんな遊びをも尊重し,認め,それに夢中になれるような場を用意することが大人の仕事なのです。

一見すると役に立たない,社会人としてのスキルに直結しない,このような「遊び」を「無駄」と呼ぶのは,私にとっては大人のすることではありません。極めて短絡的で,野蛮で幼稚な所業にしか思えないのです。

2014年10月18日土曜日

PENTAX デジタルミラーレス一眼 Q10 ダブルズームキット


って買ったのは母ですが。すごくコンパクトで,はじめて現物を見たときびっくりしました。カメラにはあまり詳しくないのですが,いいですねこれ。

母がメインで使用している端末はGalaxy Nexus SC-04Dですので,Eyefi Mobiを使ってQ10で撮影した写真がGalaxy Nexusに自動転送されるよう設定しました。


しかし,Galaxy Nexusの内蔵ストレージは16GBしかありません。SDカードも挿せませんから増設もできません。写真を撮りまくってると,あっという間にストレージ容量が尽きることが予想されます。そこで,Galaxy Nexusが自宅のWi-Fiに接続されたらNASに写真が自動転送される仕組みを作ってみました。
  1. Windows XPがEOSを迎えて前線を退いたMSI Wind U100Xubuntu 14.04をインストールし,2TBのハードディスクをUSB接続してSambaで簡易NASをつくる。
  2. Galaxy NexusにSweet Home WiFi Picture Backupをインストールし,自宅Wi-Fiに接続されたら自動的にNASに写真を転送するよう設定する。転送された写真は撮影から3ヶ月後に削除されるよう設定しました。
  3. dtabやGalaxy NexusにPerfect Viewerをインストールし,NAS内の写真が閲覧できるよう設定。
以上の設定で,[Q10の電源を入れる]→[Galaxy NexusのEyefi Mobiアプリを起動すると写真が転送されてくる]→[自宅Wi-Fiに接続されたらNASに写真が転送される]環境が整いました。Perfect Viewerから写真を選んで[共有]でTwitterに投稿,なんてこともできてしまいます。便利ですね。

Ubuntu ServerではなくXubuntuを入れたのはなんとなくです。X2Goを入れてリモートデスクトップもできちゃいますし,何かと使えそうな予感。Wind U100はとても思い入れのあるマシンで,はじめての国際学会での口頭発表で大活躍したんですよね。まさかこんなかたちで再び活躍してくれることになるとは思いもしませんでした。