2014年7月30日水曜日

教えられることと,教えられないこと


この世の中には,教えられることよりも,教えられないことのほうがはるかに多いです。「適切な教育が与えられるなら,生徒は命を大切にできる」というような考えは,教育者の驕り以外の何物でもないと思います。

かつては「親の育て方が原因」という言説が親を苦しめましたが,最近は「先生の教え方が原因」と言うようになってきていて,それじゃあ単に矛先が変わっただけで何の解決にもなっていませんよ,と。責任の所在をただ単に個人に帰することが,いかに無意味であるか,いい加減気づこう。

いや,本当はみんな気づいているけど,それじゃどうしたらいいかわからなくて,表では言い出せないだけなんだろうか。でも,「わからない」という地平に一旦降りないと,考え始めることすらできないですよね。