2016年2月21日日曜日

標語を疑おう

今朝ぼんやりテレビを見ていると,山口のローカル番組で「家庭の日」について説明していました。番組曰く,「家族で食事をとっていますか? 食事を取りながら,家族でコミュニケーションをとりましょう」と。
えーっと,この画像を貼ればいいですか?
おまえは何を言っているんだ
「家庭の日」について調べてみたところ,こんなことが書かれていました(山口県の条例なんですね)。
家庭では、
家族がふれあう時間を共有し、コミュニケーションを図ることができるものであれば、何でも構いません。各家庭で子どもの年齢等に応じた様々な取組が考えられます。
《例えば》
・家族で夕食を共にし、家族みんなで後片づけをする。
・テレビをつけない、テレビゲームをしない日とする。
・家族そろって、イベントやスポーツを楽しむ。
・一人暮らしの方は、離れて暮らす家族に電話し、会話の時間を持つ。
おまえは何を言っているんだ
こういう仕事をしてると,いろいろな家族とお会いします。世の中,順風満帆な家族ばかりではないです。「家族で夕食を共に」しないからこそ生きていける子どもさんもいますし,「テレビをつけ、テレビゲームをする」ことでなんとか毎日を過ごしていけている方々もたくさんいます。その人たちに対して,こういうことを伝えるのは害悪でしかないです。
そもそも,個人が心がけただけで「夕食を共にし、家族みんなで後片づけをする」ことのできる家族はそんなに困っていないと思うんだ。夕食を共にさせたいなら,景気をよくしてください。
似たようなところでいうと,学校の「みんな明るく元気な子」という標語は「じゃあ暗くて元気ではない子どもは学校に来てはいけないのか」という話になってしまいます。これくらい,ちょっと想像力を働かせただけでもわかると思うのですが。
頼むから,好きに生きさせてくれよ……。